管弦祭
|
|
安芸守(あきのかみ)となった平清盛が京で流行していた「管弦の遊び」を宮島に移し、神をお慰めするための神事として始めたものです。
夕刻から夜半にかけて三艘の引き舟に曳かれ美しく飾り立てた御座船(これも三艘だて 添付右)で管弦(三管、三絃、三鼓)を演奏しつつ御摂社(厳島対岸)の地御前神社、戻って厳島の長浜神社、大元神社を巡拝し御神慮をお慰めするさまは、まさに平安絵巻を見るようです。 全体の流れ 旧暦6/11 御州堀 旧暦6/15 組み立て式 旧暦6/16 試乗式 旧暦6/17 管弦祭 16:00 発れん祭御 17:00 本社出発 18:00 大鳥居沖出発 20:20 地御前神社着 21:00 長浜神社着 22:30 大元神社着 23:10 火焼前着 24:00 御本社帰着 *気象条件等によりかなり変動があります。 |
|
大鳥居沖で準備中の御座舟(管弦船)先頭に三女神のご神体を入れた神輿があります。和船3隻をつないで組み立てられます(2004新造)。旧暦6/15組み立て式 | |
午後5時半くらいに大鳥居前を出発直後の写真(添付)です。 雅楽を演奏後、大鳥居前で大きく3回左回りに回った後、対岸の摂社「地御前神社(じごぜんじんじゃ)」に向かいますが、途中「火建岩(ほたていわ)」で日が暮れるのを待ち、地御前神社に入ります。 地御前神社前でも雅楽を演奏し、同じように3回回った後、厳島神社北側の「大浜神社(おおはまじんじゃ)」に戻ってきます。ここでは皆が提灯行列でお迎えします。ここでも雅楽を演奏の後、3回回って厳島神社南側の「大元神社(おおもとじんじゃ)」に向かい、同じことを繰り返し、最後に大鳥居をくぐって「客神社(まろうどじんじゃ)」を経て、本殿にご神体が戻るのは0時近くになります。 |
|
御座船を曳くのは両脇を「阿賀船」、中央が「江波船」の三艘になっていますが、各神社前で3回回るときは「江波船」だけ、御試乗式で無事大鳥居がくぐれるか試すときは「阿賀舟」だけが曳きます。沖に出ると三隻で曳きます この名誉ある漕ぎ手には誰でもなれるわけではないようです。 元禄14年(1701)に管弦船転覆事故の危機を救ったのが阿賀村(あがむら:現在の呉市阿賀町)の鯛網船と江波村(えばむら:現在の広島市江波町)の伝馬船だったことから、現在でも阿賀漁協、江波漕ぎ伝馬保存会の人しか漕ぎ手にはなれません。 さて、各社を回った管弦船は最後に大鳥居をくぐって厳島神社境内に入ってゆきますが、大鳥居をくぐったあとは航路を示すように笹が立ててありました(添付左) |
|
地御前神社を出た管弦船は最初に大浜神社に到着します。21:00ごろ ここでは参列者は提灯行列でお迎えします。 大浜神社の御神火をたいまつに移しその火を消防団の皆さんが配られた提灯に火をつけて回ります。 船頭さんが喜ぶようにとみんなで提灯を振ってお出迎えです。鳥居の前では神主さんと巫女さんが待っています。 |
|
御神火をいただいた提灯は持ち帰る事ができます。 | |
管弦祭当日は厳島神社入場券も特別仕様になります。なおこの日は厳島神社夜間のライトアップはありません。 | |
この管弦祭の行われる1週間前の旧暦6月11日に「御州堀(おすぼり)」と呼ばれ、管弦船や客神社と回廊で囲まれた部分で行われる行事のために船の底がこすらないように土砂を取り除く大切な行事もあります。写真手前部分で出発前に江波舟はここで3回舟を廻します。木遣り唄を歌いながらの巧みでダイナミックな操船は見事です。 | |
動画 鳥居前出発直後 wmv 1.5MB mpg 1.8MB 長浜神社前祝詞 wmv 1.3MB mpg 1.8MB 長浜神社前雅楽 wmv 1.3MB mpg 1.8MB |